一昨日書いたものは、なぜか抽象論に終始してしまったので、具体的なアドバイスを書く。
大学生になった後の目標を、以下の3点に絞る。
以上の3点に近づくために、何をすべきか、について自分の考えを書く。
なお、自分が実際にこのような道を歩いてきた、ということではない。
むしろ自分の失敗体験をベースにわかったことを書いているようなものである。
1. アルバイト編
基本は前回書いたように、誰かが喜んでくれる自分がやるべきことを見つけ、そこに尽くすことである。アルバイトにおいて、自分のおすすめは、
② バイトルに登録して、きついバイトを2日ずつ味わう。
③ 3年間腰を据えて、好きになれる一つのバイトを極める。
就活の肝は、いや、運命の人や場所に巡り合えるかの決め手も、コミュニケーション能力が一番である。
「コミュ障」と俗に言われる人は、面接や初対面で本当に演じきれるなら問題ないかもしれない。しかし、それが顔や雰囲気に出てしまうなら、それは大きくマイナスになる。「コミュ障」は、就活までに直さなければならない。
直すための方法は簡単である。
研修がちゃんとしている接客の仕事を1年こなせばよい。
マクドナルドやスターバックス、ほぼすべてのファミレスも、接客はおよそちゃんとしている。焼き肉店などになるとチェーン店でも怪しいところはある。そういうちゃんとした接客が提供される店は、それだけの研修をもっているということだ。そこで研修してもらって、あとはその訓練で得たものが自然になるまで、実地体験を続ければよい。
考えてみれば、「コミュ障」や自然な挨拶の訓練などは、本来お金を払ってやってもらうものではないか。それをお金をもらいながら教えてもらって訓練して改善できるというのは、一石何鳥だよ、という話だ。
基本、
成長するためには、
もう一つやってもらいたいのは、かなりきついバイトたちである。
自分は最初、高1時ジョナサンから始めたが、洗い場のにおいが厳しく、しかもウェイトレスがシンクにフォークなどを入れる時に少し勢いよく入れると、そのシンクの水が顔にぴちゃし、5分に一回時計を確認しながら、時にトイレに逃げさぼりながら仕事していた。その経験があるから、その後の仕事のすべてが、自分にとってはしあわせだ。楽な仕事からスタートして、きついきついと感じて生きていくこととどっちがしあわせか、論じるまでもない。
かなりきついバイトは、できれば2日以上経験してほしい。1日ではわからないことがあるからだ。しかし、それをずっと続けていくのは厳しい。そこでバイトル。日雇い系のバイトでならやれるだろう。やるべき厳しい仕事群を挙げる。
日雇い系は、基本大体つらい。工場でラインを守る単純作業を続けていると、大体の人が自分の存在意義を問う哲学的思考に陥る。
「自分は何のためにここにいるのか」「自分の生とはなんのためにあるか」「仕事とは何か」 などと言った、本質的思考に陥る。自分の就職先を考える上で、とてもよいことだ。
引っ越しは、力なき者ほど体験してほしい。
初日などはかなり使えず、リーダーにどやされるかもしれない。
「なんでここに来たんだよ」「もうやんなくていい、仕事増やすだけだから」「まじ使えない」 などと言った指導を受けるかもしれない。これほど痛いところを直言してくれる人にもなかなか出会えないだろう。慣れていない人はかなり痛いだろうが、きわめて貴重な経験である。
そもそも、令和時代の受験生はとても打たれ弱い。ちょっと嫌なことがあると、すぐ逃げてしまったり投げ出してしまったりし、負けや痛みを直視して受けとめられない傾向にある。それは時代の傾向であり、君がわるいわけでもないかもしれない。
しかし、就職後の社会は、もっと厳しいものである可能性は高い。その時に正しく判断できず病んでしまう人は、近年とても多い。そもそも自分はカウンセラーである。病んでしまうのはまじめで逃げない人が多いので、病んでしまう人が悪いというつもりはない。だが、
打たれ弱ければ、たとえば誰かに告白する時、ちゃんとびっとして伝えられない。それは逆に可愛くてよい、というのもあるかもしれないが。
ビラ配りも厳しいだろう。自分は増田塾で、大学の前で解答速報を門配した経験があるくらいだが、それでもプライドやめんどくさい自我が残っていると、そしてコミュ障だと、相当厳しかった。人に無視される、スルーされる、というのが、頭ではわかっていても厳しいものだ。でもこれも直すべきところだ。だから、バイトで配ろう。ティッシュ配りはぬるい。ティッシュはまだもらう人にメリットがある。最上級は、駅前でやっている◎◎コンタクトのビラ配りである。ビラだけ配ってもらってもらうのは、相手にとってはおおむねごみなわけだから、かなり厳しい。ティッシュとは格が違う。それを三日やって、三日目には恥じらいや照れ、下手なプライドが取れていたら、かなりの成長である。時間がかかるようなら継続したらいい。そして、配れる数がトップランカーになれたら、ミッションコンプリートである。
そして、もう一つ、やってほしいバイトがある。好きになれた一つのバイトを、長期継続してほしいということだ。「ガクチカ」と呼ばれる、「大学生の間にあなたが力を入れたことを教えてください」というのは、ESにおいても面接においても頻出である。その応答において、かなり力を持つのは、この長期のバイトである。
以上、アルバイト編である。体育会系の部活に入るなどで忙しくなってないならば、メインのバイトで腰を据えつつ、コミュ障の人はそれを大手接客バイトにしつつ、バイトル系で単発の経験値を稼いでいこう。
2. バイト以外でやっておいた方がいいこと
できるなら留学。
体育会系のガチな部活動。
興味の向く本を読む。
一人暮らし。
親が君に投資してくれるなら、留学はいい経験になるだろう。コロナで厳しいのかもしれないが、異文化へ単身で突撃するのは、かなりの経験になるだろう。
同様に、一人暮らしもかなりいい経験になる。親への感謝が深まるだろう。
ただ、これはできるだけ自分のお金でやるべきである(大学が家から通える場合)。
実家の近くでも構わない。いろいろ自由も利いて楽しくなるだろうが、逆に、掃除や片付け、ごみ捨て、公共料金等、親のありがたみと、自分のできなさを痛感するだろう。とてもいい経験である。
体育会のガチな部活動は、今までやってこなかった人が入るとき、その意味は最大化される。先輩後輩の上下関係や、ワンチームの意識、礼儀作法など、勉強では学べないことを学びつくせる。もちろん、ちゃらちゃらして遊びまくる大学生活はできなくなるが、補って余りあるほど貴重な経験ができるだろう。もちろん、続けていれば就活においてもとても有利になる。
この話と正反対だが、日本の大学4年間は、モラトリアムとして過ごせる期間である。海外の大学生活は、大学の課題やテストでいっぱいいっぱいらしいが、日本の大学、特に文系は、今後の人生でもっとも時間に余裕がある時間になる。有意義に、意味があるようにのみ過ごす必要はない。怠惰でゆっくりとした時間が、君を癒し、君に深みを与える。ただ、何かを求める時間であってほしい。
有意義でなくてもいい。遊戯王でもバンド活動でもいい。麻雀でも温泉巡りでも構わない。好きになった何かを追求してほしい。そして、その延長で、人とつながろうとしてほしい。遊戯王を極めていけば、自然とつながるだれかがいるだろう。今はネットがあるから、ネット上のコミュニティでデータを集めようとしていけば、自然と見つかるだろう。ソシャゲをがんばっていけば、そのメンバーとネット上の交流、コミュニケーションが進むだろう。もしかしたらオフ会とかあるかもしれない。危険がなさそうなら、参加してみてほしい。
ネット上のコミュニケーションのオフ会は、大体とんでもないことになる。ネット上だけのコミュニケーションで仮想された存在は、たいてい美化されているか主観によってゆがめられている。だから、実際会ってみると、ギャップがすごい。アバターなどでイメージされた存在とはかけ離れているからだ。だからこそ、そんな経験を求めてほしい。もちろん、安全を確保した上で。
最後に読書である。映画やドラマを見るのもマンガを読むのも同じである。事実、自分が学んだ対象は、これらだったらマンガが一番大きいと思う。読むべき本は、何かを考えさせられるものがいいと思う。あと、一定以上の評価、レビューがあるものにすべきである。あまり低いものは、かなり偏った人でない限り、いい時間にできないだろう。でも、中くらいの中にも、自分にささるものはある。だから、一定以上であれば、それほど高くなくても読んでみよう。食べログ的に言えば、3.2以上ならOKだと思う。
自分が大学生当時に読んでいたものは、記憶の限りであるが、
自分が読んでほしいものも入れてしまった。自分はあまり本は読んでこなかったが、考えさせられる本やドラマは好きだった。
大学生の間に、自己の長所や深さ、魅力を磨き、同時に体で味わって、体にしみこませて、苦手を克服していこう。(終わり)