上智大学2021年度入試分析~補欠合格の入学許可者数予測 2/23更新

上智大学の補欠合格者は、補欠番号が知らされる。その番号の何番までが繰り上がるのか、を過去のデータから推測する。自分の分析の記録も兼ねていて、論文のように分析は長いので、まだ受験で忙しい人と、長文説明不要で結論だけ知りたい人は、最初(0~2)だけ読んでほしい。

 2/19に上智大学がHPに、学科ごとの合格者数と補欠者数を出した。その数字を含めて分析を更新した点と、数字の間違いを発見して直した点を更新する。

 

目次
① 2/19の上智大学発表によって分かったこと ~各学科の繰上合格者数予測~
② 上智大学の補欠合格者数の多さについて
③ 2021補欠合格からの入学許可者数予測
④ 2の予測の根拠となる分析(=2019と2020の上智入試分析)
⑤ 補欠繰り上がり日程とその日程別繰り上がり数からの予測

① 2/19の上智大学発表によって分かったこと

 まず、以下のまとめ表をみてほしい。TEAP日程の2020と2021の比較である。

 見ればわかるように、TEAP日程は募集人数が50%以上増加したのに、志願者数は5%減になった。そして、合格者も補欠者も募集人数増に応じた数を出していない。したがって、計算通り(募集増加分多くTEAP日程で入学者を取る)に合格者数を計算すると、かなりの補欠繰上を出さなければならない。なぜ、TEAP日程の募集が前年比150%以上にしたのに、前年比120%の合格者と101%の補欠者数にしたのか理解に苦しい。合理的な理由があるとすれば、2021TEAP日程を受験した生徒の辞退率が大きく下がることでしか説明がつかないが、そうなる根拠は見えない。したがって、およそ不合理な理由でこうなったのであろう。今年度からの大きなシステム変更なので、手探りになっているのだと推測する。

 続けて、個別日程で同じことをする。

 共通テスト利用の独自試験化、そして外部検定試験による加点あり、と入試改革を極めた上智の2021個別日程は、実は募集人数を30%近く減らしていた。上智もこの新入試が受け容れられないかもしれないと理解していたのだろうか。募集人数が30%減ったのに比べて、志願者数は25%程度の減少にとどまり、合格や補欠は20%以下の減少になった。つまり、前年度ベースで考えれば、募集人数を減らした割合と比べて、合格者と補欠者を多く出したことになる。このことが何を意味するのかは難しいが、上智なりの考えがあるのだろうと思う。合格と補欠を多く出したということは、辞退率の上昇を予測していることになる。しかし、個別日程のこの方針はTEAP利用入試と逆の動きなので、合理的推論による選択だとすれば、TEAP日程合格者の辞退率は下がり、個別日程合格者の辞退率はあがることになる。合理性によるものではない数字の動きだと、自分は推測している。

 以上の自分の推論があっていようがいまいが、入学者数は確保しなければならないので、補欠繰上合格の出し方は予測できる。それがシナリオ①~③だが、もっとも合理的なのは①で、もっとも不合理というか、入学者の確保ができるのかあやしいのがシナリオ③である。

シナリオ①  
(2020の合格者数+2020の補欠繰上数)×募集人数増加割合-2021合格者数 
で計算した。最も合理的でありそうな補欠繰上数の計算である。

シナリオ②
昨年度のTEAPと個別日程の繰上平均%(29.1%)を出し、それで辞退による不足分を補うというものである。つまり、TEAPと個別日程で同割合で繰上を出すというものである。

シナリオ③
なぜか、昨年度と同じ繰上率を今年の補欠者数にあてはめたものである。単純に昨年度の学科別繰上率を今年度の補欠者数にかけたものである。募集人数や合格者数の変化を無視した古典的な考え方だが、全くないとは言えない。

 以上シナリオ①~③を考えたが、自分は①に近い形に2/3でなり、②に近い形に1/3でなると予測する。一点読みなら、①である。①でなければ、昨年度までの補欠者数や繰上合格数割合の差の説明がつかないからだ。ただ、2020の募集人数比(TEAP日程:個別日程)が、3:7だったのに対し、2021はおよそ2(634):3(982)になっており、その影響を考えると、①と②の間になるとも考えられる。

 また、以上及び以下の数字やエクセルは、すべて2021の合格者辞退率が前年同様と仮定して計算している。他大の易化により、辞退率はあがると予想され、その場合、自分の予測を超えて補欠者繰上合格が起こることになる。逆に辞退率が下がる要素としては、2021のTEAP得点スコア化と独自試験の総合問題化が上智の併願需要を下げたことにより、受験生の上位志望の割合が高まることが考えられる。しかし、2019の繰上率13.3%に対して2020は29.1%と高まっていて、他大も同様なので、この傾向が2021で逆になるとは考えずらい。したがって、辞退率はこの計算の想定よりあがる可能性が高く、下がる可能性は低いだろう。

 以上が再計算の方法である。

自分の予想では、シナリオ①で、さらに昨年度より辞退率が20~33%程度あがり、シナリオ①×1.2~1.33倍の繰上合格者数になる可能性もあると思う。

 下のやたら細かい表の、青列がシナリオ①の繰上合格者数、緑列がシナリオ②の繰上合格者数、オレンジ列がシナリオ③の繰上合格者数である。辞退率が下がらない限り、青列と緑列の中のどこかで落ち着くだろう。辞退率が上がると青列と緑列の大きい数字よりも、さらに繰上合格者が増えるだろう。この辞退率の推測は、第二回の繰上発表でわかると思われる。一応、不合理だが昨年度ベースのオレンジ列も載せたが、これにはならないと思っている。

以上が、昨年度と今年度の数字から、データ的に推測できることである。上智の入試改革初年度なので、計算通りになるかはわからないが、目安程度に考えてほしい。

 また、前にも述べたように、第二回の繰上発表者数で、その後は読めるだろう。またその時になったら更新しようと思う。

 そして、これらの計算はコピペが難しいものが多く、1人で見ながら手入力していて、精査してもらっていない。どこかにデータの間違いがあっても許してほしい。全体の数字による確かめ算はあっているので、間違っているとしても大勢に影響はない範囲であろう。

※ マイナス表記になっているところは、繰上りなし予測である。

※ 「予想倍率」及び「想定合格者数繰上込み」はどちらもシナリオ①での計算である。「想定合格者数繰上込み」とは、合格者と繰上合格者を足したものである。

  

① 上智大学の補欠合格者数について

 まず、上智は合格よりも補欠合格を多く出す大学である。上智がそうせざるを得ないのは、入試日程が早い点と、併願需要が強い大学だからであろう。つまり、早慶に合格した生徒の辞退率が高く、近年の定員適正化による私大入試の変動に対応するため、補欠合格をたくさん出して調整しているのだろう。まず、上智HPにある過去2年のデータを見て、どのくらい補欠を出して、そのうちどの程度繰り上がるのかを見てみよう。

② 2021補欠合格からの入学許可数予測

このあとの分析は長いので、この分析の結論を先に書く。まだ受験が残っている人は、ここだけ見て終わりにし、勉強に戻ってほしい。

2021年の補欠合格からの入学許可数は、前年と同様の、TEAP利用25%個別日程31%と同様か、その2倍のTEAP利用50%個別日程62%までありえる。前年比で繰り上げ入学許可者数が大きく下がることは考えづらい。この%は、補欠合格人数に対する割合である。

上智の補欠繰り上げ合格は、3/31まで断続的に出し続けるので、推移をみつつ、3/31まで待つ必要がある。また、その推移で2021年度の最終的な繰り上げ入学許可数は予測できる。更新していくので、当サイトor twitterアカウントをチェックしてほしい。

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 補欠になって、その情報を求めてここに辿り着いてくれたあなたに伝えられる情報は、以上二点である。時間があってかつ詳細を知りたいと思ってもらえたなら、このあとを読み進めてほしい。

③ 上智大学入試結果分析2021

 まずは、2021分析の前に、過去二年、2019と2020の分析から行い、そことの比較によって、2021の分析を進める。そこで、2019と2020の合格者数と補欠合格者数、そこからの繰り上げ入学許可数をまとめた次の表をみてほしい。自分が分析に使うための詳細で見づらい表なので、ざっと目を通して次のまとめに進んでもらっても構わない。先の表を一部のみにし、2020、2019と比較したものである。

※2019が繰り上がり入学許可0人だったところは、すべて前年比500%として表示した。

※2019の補欠合格者数は、上智HPになかったので(情報募集中)、2020と同数として計算した。2021の補欠者数の調整からみれば(志願者数の増減に応じている)、この仮説は概算ではずしていないだろう。

 2019と2020の合格者数、補欠合格者数、そこからの繰り上がり数と、繰り上がり%(繰り上がり数÷補欠合格数)をまとめたものだ。データを細かに見るのは疲れると思うので、この「データから読み取れるまとめ」から言えば、

① 2019の繰り上げ合格率は、TEAP11%、個別14%だったが、2020にはTEAP25%、個別33%とどちらも2.2倍程度になった。つまり、2020において、補欠からの繰り上がり数、及びその割合は、前年の2倍以上であった

② 2019の倍率は、TEAP利用日程6.0、個別日程5.6だったが、2020は、TEAP利用日程5.2、個別日程4.7と倍率が低下している。

③ 上智全体としての合格者数(補欠合格除く)は、2019の3,196に対して、2020は2,967と7%減少した。補欠からの繰り上げは①に書いたように、2019の637から2020の1,408と倍以上になった。上智大学の想定より、2020の辞退者が多かったことを示している。

以上のようになり、2020が2019に比べて上智大学全体として易化し、同時に補欠からの繰り上がり数も多かったことがわかる。

 

 また、学部ごとに見ると、募集増減に対し、志願者の減少が大きかった(易化した)のは、TEAP利用では理工⇒法⇒文であり、個別日程では、外語⇒法⇒文の順であった。

 以上のように、倍率が下がる原因は、学部により異なる。

TEAP理工・文
理工学部志望と文学部志望の生徒のTEAPへの親和性のなさが原因だろう。文学部でも去年までは出願基準であってスコアは問われず、かつスコア基準は低かったが、今年から点数化されるので、理系と文学部志望の生徒の英語への自信のなさから避けられたと推測できる。

法・外語
上智の法も外語ももともと上位志望ではない併願が多く、合格者人数が募集人数に対して多い学部である。併願需要が下がる要因である入試システムの変更(TEAPスコアの点数化、他大と違う共通テスト併用独自試験化)によって、上位志望ではない併願の受験生が減ったことが要因だと推測できる。

個別総グロ・法
大学発表のサンプル問題の内容が、通常の受験勉強から離れていて、併願としては受験しづらいものだった。第一志望の生徒なら、それでも対策に時間を使うのだろうが、その対策が他大の試験内容とずれているから、併願受験の数が減ったと推測できる。

 以上のうち、次年度も継続して影響するものと影響しないものがあるだろう。

  そして、補欠合格の入学許可は、断続的に出るので、その推移で推測できる。ここも分析すれば、2020の繰り上げ合格は、以下のように出ていた。

④ 補欠繰り上がり日程とその日程別繰り上がり数からの予測

2020               全学科合計繰り上げ数      全繰り上げ数における割合             予想される繰り上げ発生要因

2/25                           17名                            1.0%                            入学辞退(入学金振り込み前)

3/3                              147名                       8.4%(9.4%)               慶応等合格

3/11                            738名                      42.2%(51.6%)     早稲田等合格

3/18                            545名                      31.2%(82.8%)     国立前期合格

3/24                            108名                          6.2%(89%)                国立後期合格

3/31                            193名                          11.0%(100%)         繰り上げ辞退

 以上から考えると、ピークは3/11と3/18であり、学部によるが3/11時点の二倍程度が最終繰り上げ入学許可数と予想される。3/18までくれば、残りは20%程度だと考えられる。2/25の最初の段階ではまだわからないが、全体の繰り上げ入学許可数は3/3の数字である程度見えてきて、3/11でかなり予測可能である。

 さらに、2019のデータも追加して考えるとこうなる。

2019               全学科合計繰り上げ数      全繰り上げ数における割合

2/26                            108名                          13.8%

3/4,6(4は新聞のみ)      36名                            4.6%(18.4%)

3/12,13                       452名                          57.9%(76.3%)

3/20,22                      142名                           18.2%(94.5%)

3/25,26                      43名                            5.5%(100%)

 2020との違いは、第一段階で多く出している点である。この違いの原因は推測できない。2019と比較して推測できるのは、2020の方が繰り上げ合格者の辞退率が高かったのだろう、ということだ。その分、その辞退分がさらに次の日程に繰り上げられていたのだろう。なぜに2020は、3/31まで、200人近い人数の繰り上げを出すことになったのかはわからない。しかし、2021がどうなるかと考えると、2020に近い形になるのではないか。コロナの影響や、他大学の合格補欠繰り上げ発表の混乱も予想され、その影響で上智の補欠繰り上げも後ろ倒しになると推測される。2021の合格者数、補欠合格者数を上智大学が発表すればさらに推測は進むので、発表されたらまた更新したい。また見に来てくれる人は、twitterで告知するので、フォローしてほしい。

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    難関大 私立文系 予備校「増田塾」の元教務部長。 現在は、現代文・小論文講師として出講している。

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